
体と心にまつわるさまざまな不調に関係するといわれる「浅い呼吸」。呼吸のメカニズムをひもとくと、その理由が分かります。
肺は、肋骨で囲まれた籠のような骨格『胸郭(きょうかく)』に包まれています。この胸郭が膨らんだり、縮んだりすることで肺は伸び縮みし、呼吸が行われます。呼吸が浅い人は、この胸郭があまり膨らまないことがわかっています。
猫背で、胸郭が下向きになっていると、胸郭がうまく持ち上がらず、しっかり膨らませられません。また、そういった姿勢が続くと、徐々に胸郭が膨らみにくくなります。
この胸郭の動きには、「呼吸筋」が関わっています。浅い呼吸だと、胸郭の動きと連動する腹筋群や肋間筋(ろっかんきん)をはじめ、僧帽筋(そうぼうきん)といった体幹部の筋肉がしっかり使えていない状態が続きます。これらのことから、呼吸は、姿勢の崩れや、首・肩の凝り、さらには代謝の低下などにも密接に関わると考えられます。
さらに、浅い呼吸は、心にも影響します。呼吸のリズムと、脳の情動に関わる“扁桃体(へんとうたい)”の活動が密接だと分かっています。このことから呼吸が早いと、それだけ不安や緊張につながりやすくなります。


